こんにちは、院長の宮脇大です。
「食べる量は変わっていないのに、最近なんか太ってきた・・」
40代を過ぎたあたりから、こういう声をよく聞くようになります。
「年のせい」と言ってしまえばそれまでなんですが、ちゃんとした理由があります。今日は、「中年太りの正体」である基礎代謝の話をします。
結論から言うと、基礎代謝が落ちているから
「基礎代謝」とは、何もしなくても生きているだけで消費するエネルギーのことです。
心臓を動かす、体温を維持する、内臓を機能させる——これらだけで、1日のエネルギー消費の約60〜70%を使っています。
この基礎代謝は、20代をピークに少しずつ低下していきます。
厚生労働省のデータでは、30代男性の基礎代謝基準値は約1,530kcal/日ですが、50代では約1,400kcal/日に落ちます。同じ生活をしていても、1日130kcalほど消費量が少なくなる計算です。
1ヶ月で約3,900kcal、1年で約47,000kcal——これが体脂肪として積み重なっていくと、「食べていないのに太った」という現象になるわけです。
なぜ基礎代謝は落ちるのか
主な理由は2つです。
理由1: 筋肉量の減少
筋肉は基礎代謝の約40%を占める、「エネルギーを燃やす工場」です。
筋肉量は、特に対策をしないと30代から1年に約0.5〜1%ずつ減少していきます(サルコペニアと呼ばれる状態)。筋肉が減ると、その分だけ基礎代謝が落ちていく。
理由2: ホルモンの変化
エストロゲン(女性)、テストステロン(男性)などのホルモンは、代謝に関与しています。40〜50代になるとこれらのホルモンが減少し、脂肪を蓄えやすく筋肉が落ちやすい状態になります。
特に女性は更年期以降に基礎代謝の低下が急に加速することがあります。
「運動しても痩せない」問題
「ウォーキングを始めたのに体重が変わらない」という方もいます。
ウォーキング1時間で消費するカロリーは、体重60kgの人で約200kcal。1日の基礎代謝(1,500kcal前後)と比べると、運動で消費するカロリーはそれほど大きくありません。
「運動で消費する」より「基礎代謝を上げる」方が、長期的には効果的です。
基礎代謝を上げるための食事戦略
基礎代謝を上げるには、筋肉量を維持・増やすことが一番の近道です。
筋肉を作るためには、たんぱく質が不可欠。たんぱく質の必要量についての記事でも書きましたが、40代以降は体重1kgあたり1.2g以上を意識してください。
「食事量を減らして痩せよう」という発想だと、筋肉も一緒に落ちてしまい、かえって基礎代謝が下がるという逆効果になることも。
大事なのは:
- たんぱく質はしっかり摂る
- 極端なカロリー制限はしない
- 食事量を減らすなら「質を変える」(脂質・精製糖質を減らしてたんぱく質・食物繊維を増やす)
体重を測りながら「自分の傾向」を知る
中年太りへの対策で、もうひとつ大事なことがあります。それは、体重を定期的に記録することです。
毎日同じ時間(起床後、トイレの後など)に体重を測って記録していると、「この食事をした翌日は体重が増えやすい」「この生活リズムだと体重が安定する」という自分の傾向が見えてきます。
PHRアプリで体重を記録していくと、食事記録と体重の変化を一緒に見られるので、「何が体重に影響しているか」がはっきりしてきます。
まとめ
- 中年太りの正体は「基礎代謝の低下」
- 主な原因は筋肉量の減少とホルモン変化
- 「食べる量を減らす」より「たんぱく質を増やして筋肉を守る」方が有効
- 体重の記録を習慣化して、自分の傾向を把握する
「年だから仕方ない」ではなく、「理由がわかっているから対策できる」——そういう気持ちで取り組んでほしいです。
それでは、また!
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