こんにちは、院長の宮脇大です。
「カロリーを減らせば痩せる」——これ、間違いではないんです。
でも、「カロリー制限ダイエット」は続かない。外来でも、「先生、1週間は続いたんですが・・」という話をよく聞きます。
今日は、なぜカロリー制限が続かないのか、そのメカニズムを医師の目線でお話しします。
結論から言うと、「空腹に勝ち続けることは無理」だから
カロリー制限の本質は、「エネルギーの収支をマイナスにする」こと。食べる量を減らして、消費する量を超えないようにする。
理論的には正しい。
でも、人間の体は「飢餓に備えて食欲を高める」という仕組みを持っています。カロリーを減らすと、体は「危機だ」と判断して、空腹感を強める信号(グレリンというホルモン)を増やします。
1日目は我慢できる。2日目も頑張れる。でも1週間続けると、空腹信号が強くなりすぎて、「もう無理」となる・・。
意志力の問題ではなく、生理的なメカニズムの問題なんです。
「何を食べるか」より「何を食べないか」に注目しすぎる
カロリー制限ダイエットは、食べていいものより「食べてはいけないもの」を決めることが多いです。
「白米は食べない」「お菓子は禁止」「夜9時以降は食べない」——これが強化されると、制限されたものへの欲求が逆に高まってしまいます。
心理学的には「禁じられた果実効果」と呼ばれる現象で、「食べてはいけない」と思うほど、そのことが頭から離れなくなるんです。
基礎代謝が下がる問題
カロリーを大幅に制限すると、体はエネルギー消費を抑えようとします。
体温をやや下げる、臓器の活動を抑える、筋肉量を減らす——これらが起きると、「基礎代謝」が落ちてきます。
基礎代謝とは、何もしなくても生きているだけで消費するカロリーのこと。筋肉が落ちると基礎代謝が低下して、「同じカロリーを食べているのに太りやすくなった」という状態になる。
これがリバウンドが起きやすい一因でもあります。
では、どうすればいいのか
カロリーを「制限する」という発想から、「質を改善する」という発想へ切り替えることが大切です。
同じカロリーでも、何で摂るかが大事
たとえば、500kcalをコンビニのスイーツで摂るのと、鶏むね肉+野菜+玄米で摂るのとでは、体の反応がまったく違います。
たんぱく質と食物繊維が多い食事は、同じカロリーでも満腹感が長続きします。血糖値の上昇も緩やかで、脂肪を溜め込みにくい。
カロリーを「計算して制限する」のではなく、「食材の質を変えることで自然と摂取カロリーが適正になる」を目指す方が、長続きしやすいです。
「少し足りない」くらいが長続きの秘訣
急激なカロリー制限(1日1200kcal以下など)より、少し不満が残る程度の制限(普段の食事から10〜20%減)の方が、長期的には体重が落ちやすいことが多い。
「頑張れば続けられるかもしれないけど、普通の人には無理」なダイエットより、「物足りないけどまあ続けられる」ダイエットの方が、結果的に3ヶ月後、6ヶ月後の体重につながっていくんです。
まとめ
カロリー制限が続かないのは、意志が弱いからではありません。
- 空腹ホルモンが食欲を高めるから
- 禁止するほど欲求が強まるから
- 基礎代謝が落ちて太りやすい体になるから
「何を食べないか」ではなく、「何を食べるか」を変える。たんぱく質・食物繊維を意識した食事にシフトすることが、長く続けられる体重管理につながります。
食事の「質の改善」については、「食事でYOBO相談」でも管理栄養士と一緒に考えていけます。気になる方はぜひ。
それでは、また!
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