こんにちは、院長の宮脇大です。
先日の外来で、こんな声を聞きました。
「忙しくて、平日は毎日コンビニか外食。栄養のことを考える余裕がないんです」
・・これ、本当によく聞くんですよ。特に働き盛りの40〜50代の患者さんに多い。
バランスの大切さはわかっている。でも、疲れて帰ってきてから1から作る気力がない。
そんな方におすすめしているのが、「作り置き」です。
ただ、「作り置きって大変そう」と思ってる方も多いんです。 でも、ちょっと発想を変えると、かなりラクになりますよ。
作り置きの「発想の転換」
よくある誤解が、作り置き=ちゃんとしたレシピが必要と思ってしまうこと。
でも、本当に役立つのは「完成したおかず」より、「置いてあるだけで使える食材」なんです。
具体的に言うと——
- 茹でておいた鶏むね肉(→サラダ、丼、そのままでも使える)
- 茹でておいたブロッコリー(→炒め物、スープ、サラダに即変身)
- 多めに炊いて冷凍したご飯(→解凍するだけ)
- 塩もみしておいたキャベツ(→副菜にすぐなる)
これだけでも「置いてある」と全然違います。
「料理した」というより、「食材を使える状態にしておいた」という感覚です。
何を用意しておくと便利?
外来でよく伝えるのは、3カテゴリを揃えておくこと。
1. たんぱく質源
- 茹でた鶏むね肉、ゆで卵
- 焼いた魚の切り身(冷凍も可)
- 豆腐・納豆(賞味期限内ならストックするだけ)
たんぱく質は意識しないと不足しやすい栄養素です。年齢別のたんぱく質の必要量の記事でも書きましたが、加齢とともに意識的に摂る必要があります。
2. 野菜・食物繊維
- 茹でたブロッコリー、ほうれん草
- 塩もみキャベツ
- 洗って冷蔵庫に入れたトマト(それだけでいい!)
- 炒めて冷蔵保存したきのこ類
食物繊維の記事でも触れましたが、腸内環境を整えるには野菜・きのこ・豆類を日常的に食べることが大切。作り置きがあれば「今日は野菜が少ない」という日に即使えます。
3. ご飯・主食
- 雑穀ごはんを多めに炊いて冷凍
- オートミール(乾燥状態で常備)
白米ももちろんOKですが、雑穀米や玄米にすると食物繊維が増えて血糖値の上昇が緩やかになります。
作り置きがあれば、夜ご飯が10分以内に完成する
こんな夜ご飯を想像してください。
ご飯(冷凍解凍)+ 鶏むね肉スライス(作り置き)+ ブロッコリー(作り置き)+ 味噌汁(インスタントでも)
たんぱく質・野菜・炭水化物・食物繊維がそろう、立派な食事です。
コンビニのお弁当より、栄養バランスは断然いい。
「今日は何も作れなかった」じゃなくて、「組み合わせるだけ」に変わるんです。
週末のどちらかで30分だけ「仕込み」をする
おすすめは、週末のどちらかで30分だけ仕込みをする習慣を作ること。
- 鶏むね肉を茹でる(10分)
- ゆで卵を作る(同時進行で10分)
- ブロッコリーを茹でる(5分)
- ご飯を多めに炊いて冷凍(炊飯器に任せてあとは待つだけ)
これだけで、月〜水曜の夜ご飯が「組み合わせるだけ」になります。
木・金曜は作り置きが尽きていても、そこからまた考えれば十分です。
完璧にやらなくていい
一つだけ大事なことをお伝えすると——毎週完璧に作り置きしようとしなくていいです。
「今週はできなかった」という週があっても、まったく気にしない。
できる週にやっておくと、その週の食事の質がぐっと上がる・・そのくらいのゆるい感覚で続けるのがちょうどいい。
食事改善が続く人の共通点でも書きましたが、「ゆるく長く続けること」が食習慣改善の一番の近道です。
まとめると
- 作り置きは「難しいレシピ」じゃなく、使える状態の食材を置いておくこと
- たんぱく質・野菜・ご飯の3カテゴリを揃えておくだけでOK
- 週末30分の「仕込み」で、平日の食事が劇的にラクになる
- 完璧にやる必要はない。できた週の分だけ、確実に食事が整う
「食事でYOBO相談」では、生活スタイルに合わせた食事の整え方を当院の管理栄養士と一緒に考えていきます。「自分の場合はどうすればいい?」「作り置きを習慣にするコツを教えてほしい」という方も、ぜひ相談に来てください。
それでは、また!
▶ たんぱく質、結局どれくらい摂ればいい?年代別の必要量 ▶ 食物繊維の働きと、不足しがちな現代人の食事 ▶ 患者さんから学んだ、食事改善が続く人の共通点
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