こんにちは、院長の宮脇大です。

「塩分を控えてください」——外来でよく言うセリフです。

でも正直、1日6gという数字、どれくらいリアルに意識できているでしょうか?「なんとなく控えている」はなんとなく摂ってしまっているのと、あまり変わらないんですよね・・。

今日は、日本人の塩分摂取の現実と、6gという目標をどう考えるかについてお話しします。

「1日6g未満」ってどういう量?

日本高血圧学会は、高血圧の方には1日6g未満を推奨しています。WHO(世界保健機関)はさらに厳しく、5g未満を目標としています。

小さじ1杯の食塩がちょうど6gです。

「それだけしか使えないの?」という感じがしますよね。実際、6gという量は相当少ないです。

ラーメン1杯で5〜6g、カップ麺1個で6〜7g、みそ汁1杯で約1.5〜2g、漬物1小鉢で約1〜2g。これらを組み合わせるだけで、あっという間に6gを超えます。

日本人の平均は約10g——目標の1.7倍

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の日本人の平均食塩摂取量は男性で約10.9g、女性で約9.3gです(2022年)。

6gという目標に対して、男性は約1.8倍、女性でも約1.5倍を摂っている計算です。

「なんでそんなに多いの?」と思われるかもしれませんが、日本の食文化には塩分が多いものがたくさんあります。

醤油・みそ・漬物・干物・ちくわ・かまぼこ・梅干し・ラーメン・うどん——日本食のソウルフードがほぼ全部、塩分が多い・・。

「減塩しているつもり」が盲点

外来でよく聞くのが、「塩は料理にあまり使っていないんですけど」という話です。

でも食事記録を見てみると、インスタントラーメン、コンビニのおにぎりと総菜パン、焼き鳥のたれ、ポテトチップス・・・こういった加工食品からしっかり塩分を摂っていることが多い。

「料理に使う塩・醤油」より「加工食品の隠れ塩分」の方が、現代人の塩分摂取の主役になっています。

食品パッケージの裏に書かれている「食塩相当量」を一度確認してみてください。「こんなに入っているの?!」と思うものがきっとあります。

6gを目指すのは難しい——でも「今より2〜3g減らす」は現実的

「6g未満を目指しましょう」と言われても、10gの生活をしている方にとっては、4g減らすのは正直ハードルが高いです。

でも、今より2〜3g減らすなら、生活を大きく変えなくても実現できます。

具体的には:

  • みそ汁を1日2杯から1杯へ(−1.5〜2g)
  • 漬物・梅干しを「毎日」から「週3〜4回」へ(−0.5〜1g)
  • ラーメンのスープを飲み干さない(−2〜3g)
  • 醤油を「かける」から「つける」へ(−0.5〜1g)

これだけで、1日2〜4gの削減は十分可能です。

高血圧の方の減塩コツでも書きましたが、一番大事なのは「今より少し減らすこと」を継続することです。

カリウムで「ナトリウムを排出する」という発想も

塩分を「減らす」だけでなく、摂ってしまった塩分を体外へ排出しやすくする栄養素も意識すると良いです。

それがカリウムです。カリウムはナトリウムの排出を促進して、血圧を下げる働きがあります。

カリウムが豊富な食材:バナナ・ほうれん草・じゃがいも・アボカド・豆類。

降圧食品5選の記事でも触れたように、バナナは手軽にカリウムが摂れる優れた食品です。

「塩分を減らす」+「カリウムを増やす」の組み合わせが、食事での血圧管理の王道です。

まとめ

  • 推奨量の6gに対して、日本人の平均摂取量は10g前後
  • 「料理に使う塩」より「加工食品の隠れ塩分」が現代人の塩分摂取の主役
  • まず「今より2〜3g減らす」を目標に
  • カリウムを増やすことで塩分の排出を助ける

塩分管理は一朝一夕には変わりません。でも、食品ラベルを読む習慣、汁を残す習慣、少しずつ変えていくことで、半年後・1年後の血圧数値に変化が出てきます。

それでは、また!


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